有機野菜を作るための畑の作り方

家庭菜園で使う有機肥料

 

農業としての本格的な畑ではなく、家庭菜園でもそれは小さな畑ということになります。こうした家庭菜園でも有機野菜を作ることは可能です。その第一歩として肥料について説明します。

 

有機肥料は、科学的に合成されていない自然のものを材料につくられた肥料のことで、効き目はゆっくりしていますが、環境にも優しい肥料です。

 

種類はいくつかあります。まずは堆肥です。堆肥はチッ素、リン酸、カリという3要素をバランスよく含んでおり、土を柔らかくしてくれますし、空気の抜けもよくなる有機栽培の基本的な肥料です。効き目が早いのが鶏フンです。これはリン酸とチッ素を特に多く含んでおり、実を食べる野菜に適していますが、与え過ぎに注意してください。

 

牛フンは鶏フンよりも栄養分が少なくて効き目も遅くなりますが、野菜の根を痛めることが少ないという特長があり、実を食べる野菜を丁寧に作るのには適しています。

 

米ぬかも実を食べる野菜にぴったりですが、リン酸を多く含んでいて効き目が強く、よく腐らせてから使うのがポイントとなります。効果が現れるまで1年以上かかりますが、その後約10年は効果が続く肥料が骨粉です。

 

骨粉は動物の骨が原料でリン酸を多く含んでいます。葉物野菜に効果があるのが油カスで、これは大豆やゴマから油を絞ったカスのことです。チッ素を多く含み、即効性で追肥にも適しています。家庭菜園なら堆肥と鶏フンがあれば十分かもしれません。